キャプテン爺さ



遮光カーテンを買って部屋に取り付けて以来、

まるで夏を先取りしたような暑さに負けそうです。


ノフィァ。manoyoshiです。


「交代勤務やってる人には必要だろ?」ってことで

「もう俺、交代勤務やってるのよ?」的なノリで買ったんですが、

まさかこんなに暑いものだとは思いませんでした・・・


だって、親が部屋に入ってきた途端、


母「うわ!・・・あっつ・・・」

父「どうし・・・うわ、この部屋は・・・


・・・正直言います。言いますけど、

私の部屋、リアクションに困らないほどひどいか?

いや何も怪しいものなど無いし、生活感に溢れてて、

ただ生活感がありすぎて確かに自分で見ても汚いけども、

少なくともそのリアクションは無いだろ・・・と思うんですよ。


・・・まあ、その後トイレに立ったところ、

「あっ、やべえ」と自分でも思うほど暑苦しかったですけどね。




CASE1:キャプテン爺さとは?

【2008/5/4更新】

先日、痴呆症のドキュメンタリー番組を見ておりまして、

私、ああいう番組見ても感動なんてできないし、

それどころか嫌悪感で別のものが胸にこみ上げてくるんです。


でも、あの番組だけは人事とは思えなくて泣きそうになった。


まあ要するに、私の父方の父親、つまり私の祖父が、

・・・ダイレクトな言い方を避けると、ヤラレてるんですね。

だから感動まではしなくても気持ちは共感できましたよ。


で、この祖父、どんな人なのかといいますと、

とにかくボケてて嫌われ者。

この一言に尽きます。


なぜ嫌われるのかというと、この祖父、

まず、何といっても話がうるさいんです。

一旦「うん、そうだね」って言い出すと、もう暴走して止まらない。


しかしまあ、そんな話を何年も聞きたくないですし、

今では家族にあって、家族にならざるものと化してまして、

家族中の反感を買い、唯一話を聞いてくれるのが自分の妻、つまり私の祖母だけ。

(ちなみにこの祖母は嫌われてないです)


で、今ではこの祖父、

今では「テレビは友達!」と、

自ら「キャプテン爺さ」を名乗りだしそうなくらい、友達がいません。

老人会からも追い出されそうです。


そして、この祖父の特技兼趣味は、「テレビを見て文句を言うこと」。

まあ無論のこと、家族中から嫌われる原因でもあるわけで、

正直私、テレビに向かってここまで喋りかける人を初めてみました。


政治家の不祥事とか朝青竜問題が特に好物で、


爺さ「アイツやっぱりロクでもないやっちゃなー」とか、

爺さ「あんなやつ相撲辞めればいいんや!」とか・・・


私、普段はキレることなんて滅多にないんですが、

仕事や授業で疲れて帰ってくると、テレビに向かって文句を言う祖父がいて、

しかもその祖父の声が明らかに近所迷惑で、

更に更に、食事中にも関わらず「グウェッ」と、

明らかに別のものを吐き出そうとしてるゲップをされた時には、

流石に何度かキレました。我慢の限界でした・・・


私「いい加減にしろや!うっせえんじゃ!」


福井弁で喋ってるので、普通の人から見れば笑いどころかもしれませんけど、
福井県民がこの言葉を言われたら、普通に相手の怒りを感じずにはいられません。

しかしこの祖父、全く堪えず、次の日には怒られたことさえ忘れてる。

・・・何度か思うんですけど、この祖父、頭がイカレすぎて、

自分がもう死んでると思い込んでるんじゃないか?



しかしこの祖父、ホントに信じられなくて、

キレたのは私だけじゃなくて、父親もそうなんですよ。


父「あーうるせえ。飯が不味くなる


自分の息子にこんな言葉で叱られたんですよ?

しかも父親、そのまま食べ残しの飯を放置したままどこか行っちゃったし。


祖父は祖父で、流石にショックかと思いきや、

10分後には立ち直ってる。


キレたら何をしでかすかわからない。そんな父親だけに、

本気で自分の父親を殺す気かと思ってビクビクしました。



他にも祖父が家中で嫌われてるエピソードがありまして、

家族で暮らしていて、居間が2階にあると、

階段を上る足音で「あ、こいつ来たな」ってのがわかりますよね?

例えば私の家では、祖母は膝の具合が悪いので「ドン・・・ドン・・・」で、

上の妹は元気が有り余ってるのか、

「ダダダダダダダン!」と駆け上がってきます。


で、事件が起こったその時居間にいたのは、

私と母親と父親、それに下の妹一人で、

母親は暑いのか、下着姿で部屋をうろつくという暴挙に出てたんですがね。

歳が歳なので、家族くらいなら見せても恥ずかしくないんでしょう。


その時階段をのぼってくる足音がしたんですが、

普段、のぼってくるのは上の妹ですが、足音は明らかに男のもの。

しかし我が家にいる男といえば、3人のみ。そのうち2人は既に居間にいる。





ヤツしかいない!




どうやら母親もその気配を察知し、推測したらしく、

普段なら絶対上げない「キャア!」という声を上げ、

下着姿のまま父親の後ろに隠れてました。


・・・いや、長年母親と一緒に暮らしてきましたけど、

ここまで女らしい母親を見たのは初めてです。


上がってきたのは案の定祖父で、何か用事があったらしいですが、

母親が殺意に満ちた眼で睨んでくるので、

いつもはやたらうるさいのですが、その時ばかりは足早に逃げていきました。



話は変わりますけど、私の家、

毎年年を越すと、家族中が集まって餅つきをするんですよ。


普段一緒に行動祖母と母親なんかが、横に並んで餅をこねたりしてるんです。

ウチの母親と祖母、割と仲はよくて喧嘩はしませんけど、こういう光景は珍しいです。


・・・しかしそんな大事な行事「餅つき」にも、ここ3年はお呼ばれにならないお方が。

愛犬ではありません。餅に毛が紛れ込むので、アレは仕方ない。


祖父です。


この時ばかりは流石に祖父が可哀想になります。


だって私が反抗期バリバリの中学生の時、

私が「嫌だ!絶対行かない!」と言ったのに力ずくで連れて行かれた行事ですからね。

別に人様に見せるわけでもないのに、強制参加のこの行事。


しかし、それでも呼ばれない祖父。


とりあえずつきたての餅を持って行ったりはするんですが、

餅を持っていくと、珍しく静かにテレビを見て、

部屋の中で一人ポツンと座ってる祖父が待機してます。

これにはちょっと可哀想になりますけど、何しろこういう行事、

祖父を参加させると戦場にしかならないので、仕方ないです。



・・・まあ要するに、私の祖父が家族中に嫌われてる度数を知りたい方は、

小学生時代の虐められっ子を思い出してください。それでわかります。



そしてこの祖父、最近になると、遂に自分の生き甲斐を捨てられたようで、

その日、朝早くから父親と祖父母が農作業してたんです。

私は前夜勤の後でしたので、寝たのが朝の4時でして、

その時私は当然寝てたんですけどね。


しかし午前8時半、

キレた父親が部屋に乱入してきました。


父「おいmanoyoshi!起きろ!田んぼ仕事やれ!」

私(寝ぼけながら)「・・・んあ?なんで?爺ちゃんやってるんじゃねぇんけ?」

父「アイツもうアカン!使えん!」

父「二度と田んぼ仕事やらせたらアカン!」


自分の父親に向かって「アイツもう使えん!」とか、

「アイツ」呼ばわりしてる人。初めて見ました。


で、私は「疲れて・・・」とか「寝たのが4時で・・・」とか言い訳して、

なんとか逃れたんですけどね。


しかし考えてみると、父親凄いですよね・・・

祖父にとって、農業とは唯一の仕事、言うなれば唯一の存在意義だったんですが、

それさえ「使えん!」の一言で奪ってしまうんですから。


しかも考えてみると、私、田んぼ仕事なんて経験無いし、

それどころか花粉症で、寝不足で、最悪の体調だったんですが、

そんな若造よりも、祖父の方が使えないとおっしゃる。


私としては嬉しいことこの上無い。確かにそうなんですが、

それじゃあ祖父の居場所無くなっちまうんじゃないの?

とか思いましたが、眠気と父親の覇気に負けて結局何も言えなかったんですがね・・・


ちなみにこの後、目が覚めてから父親のもとに出向き、

「一体何があった?何をやらかした?」と尋ねてみたところ、


父親、思い出したくないようで「ひどかった」としか言いませんでした。


そんな酒の飲み方しか知らないような祖父ですが、

今でも元気に生きてます。憎くなるほど。




CASE2:乗ったが最後

【2008/5/17更新】

前回の更新、「祖父がどれだけ嫌われているか」しか書いていませんでしたので、

今回は「どれだけボケているか」の話をしたいと思います。

ちなみに、過去にあったひどいボケの話ですので、

「これはひどい・・・」と思われるかもしれませんが、

実際のところ、普段の祖父は「何話してるのかわからない」程度ですので、

まだ軽い方だと私は思っております。




あれは、私が高校生の時のこと。

その日は大雨。朝から憂鬱な気分でおりました。


私、高校時代は変なことばかりしてきましたが、

中でも奇妙だったのがこの雨の日です。

「傘もカッパも使わない、学校着いたらびしょ濡れスタイル」を独自に確立し、

学校に到着する頃には、服を着たままシャワーを浴びたバカにしか見えない状態。


しかしそんな私でも、喜んで雨を浴びるわけではありません。

天気に対して理不尽な怒りさえ覚えるほど、

実は雨というものを嫌っております。同じ理由で雪も。


しかし私の家、「雨の日は子供を車で送る」という、

教育に甘い方法を大体の日にはとっておりまして、

そんな中、私は一人だけチャリで家を飛び出したりして、後で後悔したりしたのですが、

当時の私にとって、それほど車と親の存在はありがたかったものです。




話が少し逸れましたが、以上が雨の日の私の家と、私のスタイルの説明です。


で、その日も雨だったので、まあ送ってもらえばいいだろう!

ということで、いつもは7時10分には家を出るのに、

その日は7時半まで部屋でグダっておりました。


そして7時半・・・

両親は当然もう仕事に行っているので、とりあえず頼みの綱は祖母だけ。

一応、祖父も運転免許を持っていることには持っているのですが、

何しろ頭がアレなので、できれば頼みたくない。

以前彼の運転を体験した、下の妹に聞いてみると、

「我が家の運転の猛者、父親の運転よりも怖い」とのことでしたので。


で、下に降りて祖父母の部屋に行ってみると、

あ、祖母いねえ。参ったなこれ。


どーすんだよ!と思いながら祖母を探し回るも、

この祖母、我が家の家事のほとんどを担当しておりますので、

家のどこに出没するのかわからないのです。


いやしかし、畑か田んぼに行っている可能性もあるし、

そう考えると、しばらく戻ってこないかも・・・


この際諦めて自転車で登校するのも一つの手ですが、

今から行けば、遅刻するかもしれない・・・

時計を見ると、既に7時40分。

私の通っていた高校は、家から自転車で45分程度かかり、

学校には8時25分までに登校しなければなりません。

更に雨という天気を考えると、少し難しい。


となると・・・?恐る恐る視線の送る先は、

珍しく黙ってテレビを見ている祖父・・・

(ただでさえボケてるのに、寝惚けてる可能性大)




この嫌われキャプテンだけ・・・




くっ・・・よりによってヤツに頼るしかないのか・・・


しかし今の状況から考えて、学校に行く手段はこれしかない・・・

当時、高校生活で皆勤賞を目指していた私、

登校しなくてもいい日に登校してバカを見たこともありましたが、

とにかく登校日は、何があっても登校しなければならないのです。


仕方ない・・・諦めよう・・・

もしキャプテンの運転で事故っても、近くまで行けたら後は歩いて行けばいいや・・・


そう思い、大きなため息をつくと、

祖父母の部屋の前に立ち、祖父に話しかけることに。


思えば祖父に話しかけるのは実に久しぶりで、

用事が無ければ話しかけないのですが、祖父にとって、その用事さえ珍しいのです。

押し売りの人が来たら、喜び勇んでその人と世間話をしてるほどですもの。


manoyoshi「なあじいちゃん。学校連れてってくれや」

爺さ「・・・・・・・・・」

爺さ「・・・んあ?ああ、わかった」


お?意外と普通に会話できたぞ?

テレビに夢中で一時停止してたのは気になるけど、まあ大丈夫だろう。


ということで、いそいそと準備を済ませ、車に乗り込む私。


当時、祖父母の運転できる車は2台あり、

1台は中古の軽自動車で、主に運転するのは祖母。

そしてもう1台は軽トラックなわけで、こちらは農作業用なのですが、

この軽トラ、車内がとんでもなく汚い。


椅子やハンドル、床に泥が付着しており、

更には軽トラなので仕方ないかもしれませんが、足場が狭い。


なので今回は当然軽自動車の方に乗り込みます。

中学時代、一度軽トラの方に乗らざるをえなかった時がありましたが、

黒い制服の背中と尻がとてつもなく汚れて、泣きを見たので。


で、軽自動車に乗り込んで、あとは祖父を待つだけ。


しかし・・・

車に乗り込んで5分経過しましたが、祖父は来ない。


何やってんだあの爺さんは?


若干怒り気味に車を出て家に入り、祖父母の部屋に来ると、

5分前と寸分違わぬ格好で、何食わぬ顔してテレビを見てる祖父。


流石にイラッとしましたが、ここで怒鳴ってしまっては、

時間の無駄にしかならない、祖父との怒鳴り合いにしかなりません。

ここは穏便に事を進めるべきだと判断し、

怒鳴り声を呆れ果てた声に変えて、再度祖父に話しかける私。


manoyoshi「なあじいちゃん。学校連れて行ってって」

爺さ「・・・・・・・・・」


再び訪れる沈黙。祖父はテレビに目が釘付け。

見ると、何の変哲もないニュースです。

何か衝撃的なニュースがあってショック受けてんのか?ショック死寸前か?

と思っていると、既に前の言葉を発してから5秒ほど経過しているのに、

突然祖父が口を開きました。




爺さ「・・・ん・・・?」




ああやっと気付いたのか。

だから、さっさと学校連れて行ってくれって!

イライラしながら次の言葉を待っていると、




爺さ「・・・病院・・・?」




・・・いや、今まで何聞いてたんだアンタは?


いやいやいや!衝撃的すぎる言葉に、本気で言葉が詰まりました・・・


ビックリしすぎて、

「本気で病院連れていこうかな?この爺さんを?」と、一瞬本気で考えました。


だってその時の私、学生服着て、靴下も履いて、

体でも言葉でも、完璧に「学校行くぞ!」と語ってましたからね。

しかし祖父は病院に行きたいとおっしゃる。

頭の治療がしたいとおっしゃる。


しかし祖父と戯れていては、学校は遅刻確定!

皆勤賞が!今までの努力が!ということで、笑いを堪えて説明する私。


manoyoshi「いや、だから・・・学校・・・」


笑いを堪えすぎて引いた感じの言葉になってしまいましたが、


祖父「ああ学校か。学校か・・・」


と言いながら、やっと重い腰を上げる祖父。


待ち時間を抜いても、ここまで来るのに既に5分経過。

祖父に納得させて腰を上げさせるだけなのに。


ああ、先は長いな・・・と痛感した一瞬でした。




次回!

祖父のボケが再び炸裂する!

manoyoshi、マジギレ寸前!

皆勤賞の運命危うし!




CASE3:キャプテン伝説の運転

【2008/6/21更新】

更新サボってごめんなさい・・・


とりあえず、言い訳させてください。


いやね、ぶっちゃけこちらの更新を進めようと思っていたんですよ。最初は。

でも途中、ふと面白いネタ(主に高校時代)を思い出したりして、

「ああ、あれ書きたいなぁ」と思っちゃって、そちらに浮気。


以前小説を書いたりしていた身分だからわかるんですが、

こういうのって、思いついたらすぐに行動すると、

割と自分の思い通りに近い形で書けるんですよ。


で、我慢できずにそちらを進めていた・・・というわけです。


ただ、ある意味こちらの方がインパクトはあるので、期待しておいてください。




それでは本更新に参ります。




前回のあらすじ

雨の登校日、祖母の運転を期待し、ギリギリまでグダグダしていたmanoyoshi。

しかし自分の他に家にいたのは、ボケ始めた祖父のみ・・・

必死の思いで普段の態度を改め、なんとか祖父とコンタクトを取ることに成功するも、

言って5分後には、既に忘却の彼方。

それまで皆勤賞のmanoyoshi、果たして無事に学校に到着するのか!




正直、嫌な予感がしてならなかった・・・

普段からボケだボケだと思っていた祖父ですが、

なぜだか今日は、そのボケに一際磨きがかかっている気がする・・・


しかし祖父を頼らなければ、学校には行けない・・・

仕方あるまい!と思い、とりあえず軽自動車に乗り込む私。


しばらくすると、祖父が到着。

正直、着替えてる途中で忘れていないか凄く不安だったのですが、

覚えていてくれてホント安心。さあ、さっさと行こうじゃないか!


すると祖父、なぜか不安げな表情をして車の側に立ち、

私の方を見て、一言。




祖父「こっち(の車)で行くんけ?」




え?何?まさか運転したことないの?


これは流石に想定外でした・・・

しかし考えてみると、無理もないこと。


というのも、この軽自動車、

当時にして半年ほど前に祖母が買い換えたばかりの、中古車なんですよ。

半年前といえば、祖父がボケ始めた頃。

その上保険が効かない人を、自分の車に乗せるわけがない。


だから一瞬、仕方ないかな・・・と思ったのです・・・が・・・


でも、軽トラックで行くと制服が・・・


まあ、車の運転の方法なんて、マニュアル車とオートマ車とか、

あとは普段運転してる人の癖とか、それくらいしか違いは無いわけですし、

別に大丈夫だろう、と勝手に判断。


そこで、諦めろ!これで行かせろ!とばかりに、

祖父を一睨みして、無理矢理車に乗せました。


祖父が乗り、早速運転開始。

アクセルを強く踏む祖父。さあ、事故る前にさっさと行け!




次の瞬間、ガクンガクンと前後に強く煽られる車体・・・




な、何だ!?何が起こった!?


と思った次の瞬間、揺れが収まり、再び祖父が強くアクセルを踏む・・・




咄嗟に足を踏ん張り、臨戦態勢を整えた私の行動は正解でした。


ええ、再び車体がガクンガクン!と強く揺れ始めました。


もうこれは、何やってんだ?と思いましたよ。

いや、元々車に対してあんまり興味は無かったし、

その頃は自動車学校に通ってたわけでもないんですけど、

今なら言える。オートマ車を煽らせるな!と。


ちなみに、普段道路を走っているときの「煽り」っていうのは、

後続車が「遅い!」の意思表示として使うもので、

前の車に異常に接近したり、離れたりするものなんですけど、

今回の「煽り」はもう一つの意味、

つまり、車体がガタガタガタ!と揺れる現象を指しています。


マニュアル車で免許を取った方なら、最初の頃の運転を思い出せばわかると思います。

というか、免許持ってる人なら「発進時の煽り」の意味くらいイメージできるか・・・




で、話を戻して、祖父の運転ですよ。

かれこれ3分間、ひたすら発進、煽り、停止を繰り返しているのですが、

やっと車庫から頭がひょっこり出たところです。


それまで、相手が祖父だから、できるだけ話しかけたくないからと、

ひたすら押し黙り、足を踏ん張り、我慢してきた私ですが、

流石に限界・・・

「もういい!トラックで行こう!」と言ってやりました。


我が侭な奴!と思うかもしれませんが、違うんです。

この祖父の運転を見ていて、ふと気付いたんですが、

この状態で道路に出ても、邪魔にしかならないな・・・


で、流石の祖父もマズイと感じていたのか、

「お?お、おう」と言い、ギアを変えて、バック開始。



するすると、難なく車庫に収まる車・・・




いや、ちょ、あの・・・待てよ!


つい先ほどまで、前進しようとするたびに車体を煽らせ、

何度やっても歩行者以下の速度しか出せなかった祖父・・・


なんで前進の時は何回やってもちゃんと発進できないのに、

バックの時は軽く一発で成功させてんの?




これは、あれか?その・・・もしかしてあれか?

祖父って実は、ザリガニだったのか?




ザリガニって知ってますか?

私、住んでるところが片田舎だし、元々水生生物が好きなので、

子供の頃、よく捕まえていたのを覚えてるんですけど、

まあ簡単にいえば、淡水で生息するエビみたいなやつです。


このザリガニ、前に進むときはノロノロとしか進めないんですが、

後ろに逃げる時だけ、とんでもない速度でバックするんですよ。




祖父の運転を見てると、まさにザリガニでした。

まさかバックの時はやたら早いのに、前進するのは半端無く遅いとは・・・




そんなことを疑問に思いながら、さっさと別の車庫まで移動し、

軽トラに乗り込み、祖父も早速乗り込みます。

無論のこと、シートの泥を事前に払っておいたのは言うまでもありません。




そしてドキドキしながら、発進する瞬間・・・

来た!とタイミングを合わせ、再び足を踏ん張る私。




しかし今度も、何の問題もなく車庫から出る軽トラ・・・




どういうことや?これ・・・


先ほども書いたように、当時の私、

元々車に興味は無かった上に、自動車学校にも通っていませんでした。

しかしある程度知識を得た今なら!今なら思うんです。


というのも、乗用車は大分オートマ化してきましたが、

トラックやバスなどの車というのは、なぜかマニュアル車がほとんどなんですよ。

で、運転の難しさは、マニュアル車の方が断然上。

ギアチェンジしないといけないし、クラッチ操作も必要なので、

ちゃんと扱えるようになるには、結構かかると思います。


その例に漏れず、ウチの軽トラもマニュアル車でした。

これは私が自動車学校に通っている頃、練習に使ったことがあって、

その時実際に運転していたので、間違いないです。


なのになぜか、目の前にいる祖父は、

マニュアル車の方が楽やわーとばかりにスイスイ運転しておる・・・


まあ、マニュアル車の方が慣れている人の場合、

逆にオートマ車の方が難しいと感じるらしいですし、

祖父の場合も、そうだったのかもしれません。


しかし前の祖母の車、つまり先ほどの軽自動車の前に乗っていた車ですが、

その車も当然、オートマ車だったんですが、

あれも祖父は楽に運転してたはず・・・


これがホントに謎なんですよね。

自転車って、10年乗らなくても運転できるって言いますし、

それなら自動車の運転も似たようなものだと思うんですけど、

この祖父、たった半年ほどでオートマ車の運転方法を忘れたのか・・・?




まあ疑問を持っても仕方ありませんし、何にせよ、

前進よりもバックが得意で、

オートマ車よりもマニュアル車の方が得意な祖父・・・

アンタ、何者や?と後々思ったことだけは付け加えておきます。




そしてその後ですよ。

学校まで祖父の運転で行くという、ここからが問題です。

もう正直ね、今までの運転見てて、軽い事故は覚悟してました。

だから何でも来い!って感じだったんですが・・・ですが・・・




どんな運転してたのか、よく覚えてないです・・・




いや、大まかなことは覚えてるんですけど、

方向指示器出さないで左折したり、

最後の曲がり角で、

「こっちやな?」といきなり聞いてきたりしたのは覚えてるんですけど、

その他の運転でどういったことがあったのかは、よく覚えてないです・・・




今回のことで一つ勉強になったんですけど、


人間、本当に怖いことがあると忘れようとするんですね・・・




そしてこの日、帰りはなんとか祖母の運転で家に帰宅できたんですが、

この時、運転していた祖母に、

「あんまり爺ちゃんを車に乗せるなや」と注意されました。


いや、アンタがおらんかったから乗せたんですけど・・・

一体あの時どこ行ってたの?お陰でこっちは死ぬかと思ったわ!



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