高校時代



夜中のコンビニで、まさか小学生位の子供と遭遇するとは思いませんでした。


ノフィァ。manoyoshiです。


いや、家族旅行か何かで、両親もちゃんといたんですけど、

何といっても夜中4時ですからね・・・

私が小学生の頃といえば、

遊び疲れて9時にはベッドイン。10時には確実に寝てた。

4時まで起きていようものなら、

目を真っ赤にして船を漕いでること間違いなし。

そんな調子だったんですけどね・・・


改めて時代を感じました。




CASE1:ミドリの入学式

【2008/5/4更新】

話はとうとう高校時代に突入します。


私の通っていた高校は「工業高校」という、所謂実業高校の一つに分類されるのですが、

所詮は実業高校。普通科なんて行けない、頭の悪い子達専用の高校。

いや、他県はわからないんですけど、福井ではこれが常識なんです・・・


で、頭に「工業」がつくわけですから、

学校内の生徒はというと、ほとんどが男子。


では、どれくらい男子率が高いのか?といいますと、

90%なんてもんじゃない。数字で表せないほど男子ばっかり。

男しかいない教室なんて珍しくも何ともない。

むしろ女子がいる教室の方が探すのが大変なくらい。


とまあ、こんな大変な高校に入ったわけなんです。


いや、ホントに凄かったですからね・・・

「男子がいないと女子は喧嘩ばかりする」とか聞きますけど、

「女子がいないと男子はやりたい放題する」っていうのを身をもって実感しました。


帰宅しようと学校の廊下を歩いていたら、

前を歩いていた生徒が、壁にタン吐いてましたからね。


休み時間にオナラをぶっ放すなんて日常茶飯事。


入学したてでお互い何も知らない状態なのに、

あろうことか自分のアレを写メで送った強者もいました。


昼食時、ストーブで焼肉を始めたり、

集会で全校生徒が集まると「ア〜!」と奇声をあげる生徒もいた。


私を迎えに来た祖母も、体育館からゾロゾロと男子が出てくる現場を目撃してしまい、

「あれは不気味だった・・・」と後で言っておりました。


そんな高校ですから、卒業した後にごく一般的な会社に就職し、

入社式で隣に女子が座っただけなのに、

「あれ?場所間違えたかな?」と錯覚を起こすほど。




しかし何といっても忘れられないのが、この高校の入学式・・・


私、その日を準備万端に整えて迎えました。

何しろこれから3年間を過ごす高校ですから、いきなり恥をかきたくはない。

中学校で嫌というほど恥をかき、嫌な思いは懲り懲りの私、

せめて高校3年間は真面目に生きよう!と思ったわけです。


・・・ですが、入学式なので親と一緒に車で高校に到着し、

さあ第一歩を!と踏み出そうとした次の瞬間、とんだミスに気付く。


どっちが室内用の靴だ・・・?


その高校、緑の靴と白の靴があったんですが、

何の説明もなく、「これ買え。あとこれも」だけでしたから、

「こっちが室内用で」とか書かれてない。

つまり、本気でどっちが室内用なのかわからない。


まさか第一歩を踏み出す前にこんなことを悩むことになろうとは・・・

そう思いながらも、恥はかきたくないので必死で悩み、

中学校では「白い靴じゃないと外に出てはダメだ」という、

謎の校則があったので、高校でもそうなのでは?


・・・つまり、中学校と高校の規則が似たようなものだとすると、

白色の靴が室外用で、緑色の靴が室内用なのでは?


そう思って、緑の靴を履いて入学式に臨みました。


すると前方を親子が歩いてるじゃないですか。

「あ、入学式に参加するんだ!新入生だな!」と喜び、

即座に足元を確認すると、なんとこの子、


堂々と白い靴を履いてます。


それだけなら「・・・この子が間違えてるのかも」と思ってもいいのですが、

その後見つけた、更に前を歩く新入生。こっちも白い靴を履いてます。


その瞬間私は悟りました。

「終わった・・・」


その時、入学式まではもう時間がありませんでした。

それもそのはず、10分ほど余裕をもって来てみたものの、

中学校とは明らかに造りも広さも違う建物の中なので、

どこに体育館があるのか、全くわからなくて、迷いまくったわけです。

最終手段でその辺にいた先生に道を尋ね、なんとか発見しましたが、

その先にいたのは私にとって痛い一撃を食らわせた常識人。


本心は今すぐにでも靴を履き替えたいところですが、

緑の靴が正しい可能性も、まだ否定はできません。

それに開会まで残り3分を切ってますので、

靴を履き替えても、新品の靴だから紐を結ぶのに手間取ったりして、

そんなことをしてたら、時間に間に合わないかも・・・

第一この辺、既に急いでいる親子がたくさんいるから、

下手に履き替えるのも恥ずかしいし・・・


そう思った時から「もう、緑で参加するしかない」と悟り、

その瞬間、胸の中に絶望が溢れました。


ああ、もう明日からあだ名は「緑靴」、略して「ミドリ」なんだろうなあとか、

これが原因で虐められるんじゃないかとか、

母親はこんな緑色の靴履いてる子の隣で恥ずかしいだろうなあとか、

もうホント、色んなことを考えましたね。もうダメだと。


・・・で、あれこれ考えてるうちに会場に辿り着き、

とりあえず教えられた席に着席して、見たくはない・・・と思いながらも、

新入生達の座っている足元を見てビックリ。


あれ?靴が二分してるぞ?


どうやら「緑と白」で悩んだのは私だけではないようで、

先輩に教えられたり、先生に聞いて履き替えた人がいたようで、

比較的白が多いのですが、それにしても、履き間違えてる人が多すぎる。


単純に数字で言うと「白が2で緑が1」ってところでしょうか?

それだけ間違えてたんですから、当然恥にも何にもならない。


そして「ああ、なんだ」と思ってホッとすると同時に、

この高校に来る人の頭のレベルがどれくらいなのか、わかってしまいまして、

その後は「この高校ならやっていける」と確信しましたね。


しかし私が選んだ学科、化学系だったんですが、

この化学系ってあんまり人気が無いようで、

県内の公立高校中、唯一定員割れを起こした学科として知られており、

その時点からどんな人間が集まってくるのか、予想はつきましたが・・・




そしてこの後、各学科ごとに教室に戻り、

担任紹介やら何やらをされて、提出物を集めることに。


この提出物、入学したばかりとあって10個ほどありまして、

こういうものが苦手な私、1個だけ持ってくるのを忘れていたんです。

で、ここでまた「恥かくかも・・・」と思い始める私。


しかしここでもビックリするような出来事が。


私の「初日から恥をかきたくない」という考え。

これ、常識的な考え方だと思っていたのですが、

どうやら彼らにはそんな考え方は無いようです。


みんな「忘れました」「忘れました」の大合唱、

担任は常識ある人のようで、

顔中で「おいおい初日からこれかよ・・・」と、ただただ苦笑するばかり。


まあ私も同情しましたけどね。

だって私のクラス、高校で最初の提出物およそ10個を、

全て忘れてきたという、伝説的なバカまでいましたし・・・


ちなみにこの提出物を全て忘れてきた子、

翌日からいきなり不登校になりました。


んでその子、案の定入学式で一度顔を出して以来、一日も登校せず、

結局不登校のまま2ヶ月ほど経ったある日、突然登校してきました。


・・・が、その時既にクラスの雰囲気が固まり始めており、

そこに突然乱入者が来たようなものですから、全員から白い目でご挨拶。

その翌日、やっぱり学校を辞めまして、

これが伝説的記録を作る第一歩となりました・・・




CASE2:記録的数字もろもろ

【2008/5/18更新】



前回のあらすじ

高校の入学式早々、「中用の靴と外用の靴を履き違える」という、

初っ端から大恥をかくかと思われた管理人。

しかしそれをも上回るバカが揃うこのクラス、そんなことは問題として扱われない!

果たして管理人は、このクラスで無事に生き残れるのか?




今回は、入学式後から卒業前までのお話。かなりぶっ飛びます。

まあ、だからといって高校時代のネタが切れるわけではないので、

安心してください。流石にそこまで凝縮はしません。


衝撃的な入学式を見て以来、不安感がかなり和らいだ私。

これならやっていける、これなら大丈夫!と、

もう本気で安心しておりました。




しかし現実はそれほど甘くはなかった・・・


私、入学式に続き、登校日初日でもやってしまいました。


必要ないのに、ヘルメットをつけて登校。


でもこれだけならまだ可愛いもんです。

だってヘルメットをつけて登校といっても、

家を出て5分とか、そこらで気付くなら、

まだ誰かに見られないかもしれない。恥にもならない可能性がある。


しかし私、登校にかかる時間の40分間、

ずっとヘルメットを装着して登校・・・


いや、流石に「変だな?」とは思っていたんです。

なんか周りの見る目が痛々しいというか、何というか・・・

でも気にせず、ひたすらチャリを漕ぎ続け、

ヘルメットの存在に気付いたのが、校門手前5メートル。

そこでヘルメットを被っていないチャリ生徒を見て、初めて「アッ」と気付きました。


この間40分間、私はずっと高校の制服に中学のヘルメットを装着。

そんな格好で自転車をコギコギしてたわけです。

そら、周りを見る目もおかしいわな。どっちだよ!って思われただろうな。


こんな恥をかきながらも、なんとか教室に入り込んだ私ですが、

登校日初日にして、いきなり休む人、遅刻する人続出。


30分も余裕持って登校した私、そのやる気の無さを見て、

逆に糞真面目な自分が馬鹿馬鹿しくなってくる。

俺、何やってんだろ・・・30分も余裕あるのにさ・・・と、そんな感じでね。


しかし本格的に伝説になりかけた話はここから。


まあ何ヶ月も経てば、ある程度クラスの雰囲気は固まってくるわけで、

問題となったのが、二学期中間試験・・・


私の高校時代の担任の先生、正直凄くいい人だったんですよ。


(実業高校では担任が3年間受け持ちなので、ずっと変わらなかったんです)


その先生、すごく頼りになるし、クラスのこともよく考えてくれてる。

「お前らもう知らんぞ、あとは自分で勝手にやってろ」と、

口では言いながらも、やっぱり気になるんでしょうね。

学年が上がるごとに、頭の毛が徐々に薄くなってきてた。


ちなみに、2年・3年のときの副担任の先生もどんどんハゲていきました。


で、その担任が、試験結果を見て怒ってたわけですよ。

まあ怒った振りして励ます!っていうのも一つの手だし、

私は何なんだろう?と思いながら聞いていたわけなんですが、

いきなり黒板に数字を書き出して、その数字を見てビックリ。




赤点総数 121個

一人当たりの赤点数 約4個

全体平均点 37点(うろ覚え)

遅刻・欠席・早退総数 150回以上(うろ覚え)

わからない人のために・・・赤点=39点以下のテストのことです。




それを見たクラス全員、大爆笑!


私も笑いましたね、これは。

いや、笑っちゃいけない状況ってのはわかってましたけど、

しかしその数字があまりにも衝撃的すぎて、ホントに笑えました。

まさか自分が属してるクラスがここまでひどいとは・・・


で、「笑い事じゃない!」と、担任は怒るわけですが、

その後説教を続けていても、なんか笑えるんです。




担任「お前ら何考えてるんや。先生こんなひどい数字見たことないで?

担任「ここ定時制高校か?と思ったわ。何や赤点3桁って」

担任「もうこのクラスは『腐ったミカン』やな。一人腐ると、周りもどんどん腐ってく」




先生、ギャグか説教か、どっちかに集中してください。


もう私も笑いを堪えきれませんよこんなの・・・

私自身は2学期から真面目にしてたので、赤点無し。

だから関係無いし、それだけに笑えた話なんですけど、

クラス一の問題児でさえ笑ってました。ギャグかと思って。


しかしまあ、この数字は学校始まって以来で、冗談にならん状況だったわけですが、

この1年生の間で、クラス内だけで、学校を辞めた数は実に6人。


この時点で、6/34が退学。クラス内が崩壊しそうでした。


ちなみに私の通ってた学科、

「無傷で卒業まで漕ぎつけたクラスは、未だ出ていない」と有名だったそうですが、

ここまでひどい数字を叩き出したのは初だそうで・・・

ちなみにわかるとは思いますが、「無傷」というのは、落第・退学者無しで進級したクラスのことです。


そして、「普通は落ちない」と言われていたはずの2年生の時、

更に1人、退学者を出してしまったのですが、

この1人に関しては、多少素行に問題はあったとしても、最後は凄く努力してました。

それだけに退学になった時はちょっと可哀相だったなぁ・・・と。


で、この1人がクラス内最後の退学者となり、

ここで退学数字はストップに至るわけです。


しかし集会に出るたびに、すごく目立つ。

何しろ隣は、不良集団と呼ばれたクラス。

しかし担任が甘く、ほぼ無傷で済んだクラス。人数は34人、もしくは35人。

対するコチラ、27人。一列に並ぶと明らかに少ない。


下手すると「お前ら2組と合併してこい」と、特別扱いされてました。


まあ、卒業式近くになると、


担任「このクラス、名前呼ぶ数が少なくて楽でいいわ。緊張してる時間短いし」


と、担任も軽いブラックジョークを飛ばすほど諦めていたのですが。


挙句の果てには、

「このクラス、後ろにロッカー持ってくりゃいいんじゃないんけ?人数少ないし」

という副担任の一言で、教室後ろに謎のロッカー空間が出現。

他のクラスの連中に「いいなぁ」と羨ましがられる始末。


まあ私達本人にしてみれば、確かにロッカーの存在はありがたかったですけど、

クラスメートがある日突然来なくなるのは、ちょっと悲しいものです。

最終的にそれにさえ慣れてましたけど、やっぱり寂しくなる。




こんなとんでもないクラス、どれほど頭が悪いのか?

一つ、いい例になるエピソードがあります。


1年の時の英語の先生が、そこそこ厳しい先生で、

生徒からの評判はイマイチだったんです。

(私は授業が面白かったので好きだったのですが)


で、生徒達、この先生をバカにしてやろう!と、

無い頭を捻って考えるわけです。

で、考えた挙句、クラス内の悪餓鬼、ショックが行動を始めました。


このショック、何を始めるのかと思ったら、

黒板に「HOSE」と書き、英語の先生をじっと待つ・・・

(その先生の苗字に「馬」がついていたので)


いや、これには私たちもそこそこ笑い、

あとはこれを見た先生のリアクションを楽しみにしてたんです。


でもね、多少英語の得意な人、というか英語を習った人ならわかるわけですよ。


「馬」は英語で「HOSE」じゃない、「HORSE」だって。


で、それにも気付かず、ひたすら英語の先生を待つバカクラス一同。

(「気付いてたけど言える雰囲気じゃなかった」って人もいたかもしれませんが)


(ちなみに散々クラスをバカにしてますが、私も気付いてませんでした)

(要するに、紛れも無く私もバカクラスの一員です)


で、待ちに待った英語の先生の登場!

馬先生、「さー始めるぞー。・・・ん?何やコレは?」と、気付きます。

そして一瞬、真面目な顔で黒板を見つめたかと思ったら、




先生「何やこれ?『ホセ』って」




予想外の展開に、一瞬教室内に衝撃が走る!

しかしそれはそれで面白いので、次の瞬間、笑いが!


更に英語の先生・・・もとい、ホセ先生は続けます。


ホセ先生「何やくだらん。俺バカにしたいのはわかるけどな、もうちょっとマシなことしてこい」

ホセ先生「『ホース』って書こうとして『ホセ』って書くなんて、アホのやることやぞ」

ホセ先生「まあこんなくだらんことするのは、ショックかSくらいやろうけどな」


ホセ先生・・・鋭すぎです。


もう全部お見通し!って感じで、凄かった。


そして同時に、ショック率いるクラスの英語レベルの低さに笑えた。




こんなクラスで生きてきた私、就職してまずビックリのは、

当然、女子がいたことですが、

次にビックリしたのは、職場の人がみんなまともだったことです。


だって考えてみると、あのクラス、

休み時間、教室に帰ってきたら教卓の上に雪だるまがあったり、

授業中にふと周りを見渡すと、クラスの1/3が寝ていたり、

一応「化学科の2年生」なのに、硝酸の化学式がわからなかったり、

色々な意味で異常だったんですもの・・・


しかしそんな異常なクラスの中、卒業後はまともな会社に就職できて、

高校時代は比較的いい思い出が詰まってるし、

ホント、母校の高校には感謝してますよ?


こうしていいネタに巡り合えたわけですし。




CASE3:無理なものは無理

【2008/5/19更新】

「笑っちゃいけないけど笑ってしまう」時ってありますよね?


例えば葬式の時、隣で泣いてた人が鼻水垂らしてたとか、

図書室の中で漫画を読んでいて、ギャグがツボに入った時とか、

先生に説教されてる時、偶然後ろを通った生徒が派手に転んでいたとか・・・


今回はそんなネタです。




で、どういう状況だったのかというと、高校1年の時の卒業シーズン。

高校生活初の卒業式を体験することになるわけです。


それまで、小学校や中学校の卒業式といえば、

「声が出てない!」とか、狂ったことを言われながら校歌を歌った記憶とか、

ちょっと顔を掻いただけなのに「フラフラするなー!」と注意されたりとか、

そんな練習を2週間近くも続け、生徒は軽いノイローゼに追い込まれたりとか、

そんな苦しい思い出しかないので、

高校の卒業式も、きっと嫌な練習ばっかりなんだろうなぁ・・・と思っていたんです。


しかし高校の卒業式は、今までの中では一番気楽でした。

校歌とか起立とか、練習したのは、なんと予行の日1日だけ。


まあ工業高校ですので、卒業した後は社会人になる人が多いし、

わざとこういう、ぶっつけ本番に近い経験をさせるのかな?と思ったりしました。




しかし悲劇は、その予行練習の時に起こりました・・・




卒業式の間は、当然笑ってはいけません。

事前に担任に注意されたりもしました。

「当たり前やけど、担任が名前読み間違えたりしても笑うなや」とね。


3年間一緒に過ごしてきたクラスメートの名前ですし、

読み間違える担任の方が問題だと思いますが、

まあ流石にね、そこまで空気を読めないわけでもないし、笑わないでやろう、

とりあえず緊張していれば笑うことはないだろう、と思っていました。


しかし事態は予想外の急展開を迎えまして・・・


高校の卒業式って、クラス担任がクラスメートの名前を呼んで、

名前を呼ばれた生徒が「ハイ!」と返事して立ち上がって、

クラス全員分それを続け、最後に代表者が再び名前を呼ばれて壇上に上がり、

その代表者が、クラス全員分の卒業証書を受け取るじゃないですか。

(まあ、その辺は高校によって違うのかな?と思ったりもしますが)


で、その間在校生はずっと座ってるだけで、暇なわけです。

「岡村伸行(仮名)!」とか呼ばれてる中、ただ座ってるだけ。


しかし仮にですけど、その呼ばれる名前の中にね、

面白い名前の人がいたら?

例えばの話、簡単ですけど、「山田珍子!」とか呼ばれる人がいたら?

「山田太郎!」というマイナーな名前の後に、「山田珍子!」という名前が出てきたら?


笑うの、我慢できませんよね?


この卒業式の予行の時にもそれが起こったんです。


で、確か同じ学科の人だったと思うんですが、

何しろ先輩後輩とは部活を通さない限り接点が生まれないわけですので、

部活動は無所属だった私、この人の存在を知らなかったんです。


で、同じ学科の先輩達の名前が呼ばれ始めます。

同じ学科の先輩ということで、私もちょっとは興味持って聞いていたんですが、

次々と呼ばれていく名前の中に、




(参照先:タレント名鑑)


この人の名前が・・・




会場の空気が、一瞬凍りつきました。


ボーッとしてた私もビックリして、え?え?と・・・

一瞬聞き間違えかと思って、もう一度言ってほしかったのですが、

流石に担任の先生、本人に失礼なことはしませんでした。


しかし在校生一同、必死で笑いを堪えてます。


いや、笑っちゃいけないのは、そりゃあわかります。

だって本人は今までにも同じことで何度も笑われてきただろうし、

その度に恥をかいてきたんでしょうし。

そもそも人の名前を聞いただけで笑うって、考えてみると、かなり失礼。


でも我慢できませんでした。何故ふじい○かし。


ちなみにこの時、ちょっと体を動かして、その人の顔を見てみたんですけど、

顔は似てませんでした。本当によかった。


で、在校生の様子を見た先生達、「笑うな!」と言うわけです。

ウチの担任なんか、余計な一言を加えて、

気持ちはわかるけど笑うな!」とね。


いやね、実在しないと思われた名前だったらいいですよ?

仮に「明石家さんま」という本名の人がいても、

そんな名前の人、滅多にいませんので、出会うとしても一生に一人程度。

だからその場だけ耐えればいいわけです。




しかし「ふじい○かし」・・・

実在するなら何人いてもおかしくない・・・

今後再び同じ名前の人と出会って、笑わずにいられる保障は無い・・・




仮にgoogle検索してみても、芸能人以外にもたくさんこの名前の人は実在します。


で、この存在を初めて聞かされたのが、卒業式予行だったからよかったものの、

ぶっつけ本番で、全然心の準備もできてないのに、

卒業式本番、いきなりふじい○かし!という名前が出てきたら?


きっと会場中が大爆笑。

たぶん、本人だけ別の意味で涙を流していてもおかしくないです。


そんなわけで我々在校生は、心の準備はある程度できていたわけですよ。

しかしこの卒業式予行の練習が終わり、教室に帰ってきた後、

真っ先に口から出た言葉は、「あの名前は無えよな・・・」でした。




そんな中迎えた、卒業式本番。

「ふじい○かしに気をつけろ」の合言葉の下、

在校生一同、異常に緊張しております。


中でも笑いのツボが浅く、思い出し笑いをしょっちゅうしてしまう私、

とにかく忘れようと思い、別のことを頭の中で描いていました。

もう頭の中では、硝酸や硫酸などの化学式を思い浮かべていたわけです。

「あーそういやこれ、テストに出たよな・・・」なんて思い出したりしながらね。




そしてとうとう運命の時が・・・!




「ふじい ○かし!」




一瞬思考が停止し、その言葉をモロに聞いてしまい、

笑いそうになった私。必死で堪えるも、肩が震えてます。


隣の奴に「おい、笑うなや!」と注意され、ようやく笑うのを止めることに成功。




しかし保護者席の中から「クスクス」という笑い声が・・・




私、これにはビックリしました。

今回の場合、笑ってしまう可能性があるのは在校生(特に私)だけだと思ってたんです。

だって来賓の場合、PTA関係の人とかが多いので、

そんな人が生徒の名前で笑ったら、まず自分のクビが危ういですし、

保護者も精神的に大人だろうし、大丈夫だろうと。


しかし保護者の中にも、子供がいることを忘れていた・・・




その後は特に何も無くて、普通に卒業式は終了。

私も保護者が笑っているのを見て不思議と冷めてしまったのです。

で、別に自分の卒業式でもないので、

この卒業式は特に思い入れもなかったんです。


しかしこの出来事、一生忘れないかもしれません。




CASE4:教師への反抗

【2008/6/21更新】

最近、高校ネタが多いのが気になるところですが、今回も高校ネタです。


自慢じゃないですけど、私、高校の頃は優等生だったんですよ。


授業中に突然拳や筆箱で頭を殴り始めたりしてたけど、

雨の日は傘もカッパも使わないで登校し、

学校に到着する頃には全身ずぶ濡れになってたけど、

それでも成績は優秀だったんです。




で、例外もありますけど、優等生って大体の先生とよく話をするじゃないですか。

相手が嫌われてる先生でも、割と話をできる。

私、あれが凄いなぁ・・・と思っていたんです。


私の中学3年の時の担任も、ほとんどの生徒に嫌われていたんですけど、

成績が上位の生徒は、普通に話をしてたんです。

まあ、嫌々話していたのは知ってるんですけども。




で、高校では成績優秀になった私、

とりあえず授業を教えている先生とは、ほとんど話ができるようになりました。

実業高校って、自分の受けてる授業以外の先生もいるので、それ以外ってことです。




しかしどんな高校にも、やっぱり嫌われ者の先生はいるもので・・・




その先生、私達が入学した頃は別に変わったところもなかったんですけど、

高校1年の3学期から、授業が狂気的になりまして・・・


もうなんか、色々と凄かったです。

授業に対する意欲とか、そういうのは充分すぎるほど伝わってくるんですが、

その意欲に、無理矢理カーブをかけて投げてくるんです。

生徒にしてみれば、受け取りにくいの何のって。


とりあえずこの先生、名前をグレイ先生にしておきます。


まあ、説明がそれだけでは抽象的なので、具体的な例を出しますと、

授業のラスト3分。キリのいいところで終わらせたい先生

そこで先生は、こう口にします。




グレイ先生「ヤバイ!ウルトラマン!ピコーン、ピコーン、ピコーン」




えっと・・・グレイ先生、何歳だっけ?


いやいやいや!授業を面白くさせようとするのはわかるけど、

それはアカン。年齢的にも、社会的にも。


実際、授業を面白くさせようとした結果、肝心の生徒の反応はというと、

これ以上は無いってほど、顔が死んでおった・・・




まあ、話がこれだけでは先生の特徴がわからないと思うので、

もう一つ、この先生の性格に関わる話をしておきます。


先生の授業があんな状態なので、試験結果では赤点続出・・・

そこで先生は叱り飛ばすわけですが、この叱り方が変なんです。




グレイ先生「先生だってなあ、好きで赤点つけてるわけじゃないんや!」

グレイ先生夏休みを何日か補習に来ないとアカンのはお前らだけじゃないんや!

グレイ先生お前らも嫌やろうけど、先生はもっと嫌なんやぞ!




あの・・・だったら補習しなければいいのでは?


私の通っていた高校では、赤点所有者が出ると、

その担当の先生は、長期休暇中にどういった対策を出すのか考えます。

で、この対策というのは、基本的に補習や課題のことを指すのですが、

補習は先生自身が面倒なので、まずやらないのが普通です。


要するに、赤点所有者の対策を考えるのは、担当の先生の自由です。

抜けた分のノートをとらせてもいいし、課題を出してもいいし、

補習してもいい。常識的な範囲内なら、何をさせてもいいんです。


しかし、補習はやらないのが普通。

実際、赤点と補習を一直線で結びつけるのは、グレイ先生くらいでした。




で、授業も試験も、ずっとこんな調子だったんですよ。

生徒のテンションが異常にガタ落ちしてるのに、先生のテンションだけが異常に高い。

結果、生徒には誠意も何も伝わらず、ただただ狂気が支配する世界に。




で、この先生ですが、

2年生に上がると同時に別の教科を担当することになりまして、

この教科、専門教科の中では一番大事な教科なのに、

担当があのグレイ先生・・・生徒一同、涙を流してそれを容認しました・・・




で、授業が始まるわけですが、もう酷いの何のって。

一度は諦めて容認したクラスメート一同ですが、やっぱりキツいものはキツい!

段々と反感を募らせ、授業途中、トイレに行き始める生徒が続出。

授業の途中、ふと気付くと生徒の半数が寝ていた!なんてこともありました。




で、徐々に態度を変えていく生徒に、先生が気付かないわけもなく、

先生自身も、生徒の成績が評価や給料に反映されるわけなので、

流石にこれはヤバい!と危機感を抱き始めた様子。


ある日、プリントを持って授業に来たグレイ先生、

ヤツの話を聞くよりはマシだ!と思った生徒は、普通にプリントを解き始めます。




しかし肝心の先生は、これを見て勘違い。

プリント学習をさせるとやる気を出すクラスだ!と思い込んでしまいました。




その分析結果を聞いたクラスメート一同、思わず唖然・・・

正直、我々にしてみれば、

授業のやり方より、先生を変える方が何百倍もありがたかったのですが、

どんな先生であろうと、相手は先生。口には出せません。


で、結局誰も本当のことは言えず、

先生は一人、自分の分析結果に自分で酔いしれてしまいまして・・・


そして案の定、次の日も、その次の日も、またその次の日も、

来る日も来る日もプリント学習・・・




・・・未だに疑問なのですが、

ひょっとしてあれは嫌がらせ・・・?




最終的に、プリントを見てため息をつく生徒が出始めた頃、

ようやく2年生が終了し、3年生へ進級。




いや、クラス全員、これをどれだけ待ちわびたことか。

進級するということは、授業を受け持つ先生が変わるということですよ。

あの先生が、大事な教科から離れるんです。

ひょっとすると、先生担当の授業が無くなるかもしれないんです。




で、いよいよ3年生の授業がスタート。ドキドキですよ。


あの大事な教科は・・・よかった!科長がしてくれた!




補足説明になりますが、この科長先生、名前の通り、化学科の科長。

科長だけあって、仕事一筋!という雰囲気が漂っておりまして、

ただ授業自体は面白いものでもなく、そして厳しい先生だったので、

成績下位の生徒にしてみれば、辛い先生だったに違いありません。


で、少なくともグレイ先生よりはマシな先生なのですが、

私個人的に、好きか嫌いかというと、あんまり好きではありませんでした。

というのもこの先生、贔屓が凄くて、

成績下位の生徒が寝ていると、鼻息荒くして怒るんですが、

一番前の席で、成績上位の私が寝ていても、見て見ぬ振り。


ちなみに一度、この理由について尋ねたことがあるんですよ。

「なんで私が寝ていても注意しないんですか?」って。

そしたら科長先生の回答は、


科長先生「そりゃ、お前は寝ていてもちゃんと点数取るでなあ」




ああなるほど、大人の事情ってヤツですか。




でも私、贔屓されるのは良い意味でも悪い意味でも嫌だったので、

その辺さえ何とかなれば、個人的な評価はよかったかも・・・




補足説明という割には、長い補足説明になりましたが、話を戻します。


少なくとも大事な教科は科長先生がキープしてくれて、安心。

成績下位の生徒にしてみればたまったもんじゃありませんけど、

私達にしてみれば、まだ敬える先生だったのです。




しかし別の教科、化学と数学を足して2で割ったような教科があったのですが、

この教科の最初の授業で、とうとうあの人がやってきた・・・!




やはり期待するのは無駄だったか・・・ため息を漏らす生徒一同。

生徒の落胆を他所に、あの異常なテンションで授業を進めるグレイ先生。




そして落胆する私に、妙な噂が入り込んできまして・・・

高校時代の親友、あだ名がモコという生徒から聞いた話なのですが、

この授業、元はといえば科長先生が行う予定だったらしいです。

授業を二つ受け持つ!?と最初はビックリした私ですが、

そこは仕事熱心な科長先生です。なんとなくわかる気がしました。




しかしそこへ、グレイ先生が余計な一言を・・・


グレイ先生「私がやります!」




この場に私がいたら、一言言いたかった・・・


2年生のとき、クラスの大事な教科の成績を下げた要因、紛れもなくグレイ先生です。

他の先生が担当なら、誰であろうとも、あんなに下がっていませんでした。

なのに、また別の教科をダメにさせようとするんですか?




もうね、そこは科長先生に「ダメですよ」って言ってほしかった。

ハッキリと、あなた、生徒の反応悪いのにやるんですか?と言ってほしかった。


しかし科長先生、呆気なくOKを出してしまいました・・・




もうこれは仕方が無いし、どうしようもない。そんな状況です。

元々担当だった科長先生がOKを出してしまっただけなら、

まだ、後々事情を知った私達も抗議・・・もとい説得できたかもしれません。


しかし科長先生、とんでもなく仕事を抱えていたんです。


3年生に関わる中で、私が知っている仕事だけでも、

化学科3年生の副担任、進路指導部、化学科科長、

そして、3年生の最も大事な専門教科担当・・・

この上更に仕事を増やせ!と、一生徒が言えるわけがなかった・・・




そんなわけで、黙って授業を受けるしかない私達ですが、

授業はますます狂気的な世界に・・・

挙句の果てには、生徒一名が授業中にキレたりする始末。




だからやめとけって言った・・・いや言いたかったのに・・・

生徒にとって、雰囲気最悪、授業はさっぱり、なのに常に緊張という、

違和感を感じながらも、最低な教科となってしまいました・・・


で、そんな中、悪戯をしたりして先生に反抗する成績下位の生徒達ですが、

成績上位の私とモコ、その他数名の生徒も、とうとう反抗期に入りました。


あんな先生に教わるのは嫌だ!という心から生まれた、

授業は全て自習という反抗法です。


説明とか不要な気もしますが、一応説明します。

とにかく、グレイ先生担当の授業を、全て自習するだけ!

あと、たまに先生が「書け!書かないと赤点だ!」と言われたことは、

流石にそれは困るので、汚い字で走り書きするだけ!


いや、どうせ先生に手痛いダメージは無いでしょうし、

どうせなら、上位3名、試験は完全白紙とかしたかったのですが、

やはりそこは3年生、進路のことが関わるので、この程度しかできませんでした。


しかしそんな中、やはり私の中にもストレスが溜まってきます。

この先生じゃなければ・・・!という不満は溜まっていきます。

幸いにも、不満が積もる間に就職内定はとりましたし、あとは卒業できればOKという状況。

復讐には持って来いの状況なのですが、いかんせん復讐の機会が無い。




というのも、何か大きなことをしてしまえば、

下手をすれば、仮に中間・期末の試験で85点をとったとしても、最終成績0点!

違法だとは思いますが、そんな悪夢のような切り返しも考えられるわけです。

事を荒立てたくない私、ちびちびとした復讐をするも、

やはり何か、大きなことをしたい。しかし、そんな機会がない!


誰か!機会を!機会をくれー!

ずっとそう思いながら、辛い授業にも耐え忍んでいました。




そんな中、復讐の切欠を与えてくれた男は、

なんと先生自身でした・・・




次回予告!

manoyoshi、とうとうグレイ先生への復讐を決行!

生徒に復讐の機会を与えてしまった先生自身の運命は?

そして、manoyoshiの考えた、相変わらずショボい復讐法とは?




CASE5:時は来た!

【2008/7/21更新】

「遅れてたあのネタ、更新しないと!」

そう思って高校時代は後に回していたら、更新が遅れてしまいました。

ホントすみません・・・実は仕事でも、毎日こんな感じです。


では、謝罪はこの辺にして、本編へ。




前回のあらすじ

化学科教員の中では一番の嫌われ者、グレイ先生。

狂気的な授業により赤点を続出させては、生徒のせいだと逆ギレする。

そんな先生に、クラスは一丸となって反抗を開始する!




グレイ先生への復讐法を考える私ですが、なかなかいい作戦は思いつかず、

結局2学期も半ばに入り、中間テストの試験期間に・・・




正直、この頃になるともう復讐は諦めかけてました。

所詮相手は先生だから下手に手出しできないし、

どうせあと半年で卒業だから、どうでもよくなってきたし。


しかし卒業前に、一度くらいは思い切り歯向かっておきたい!

ただ、その機会が無いだけなんだ!




そんなグズグズした調子のまま、グレイ先生が担当する教科の試験へ。


ここでちょっと話は脱線しますけど、高校の試験って、作る人の性格が出ますよね。

例えば科長先生なんか、数学の教員免許も持っているので、

化学の試験でも、毎回計算問題を加えます。


じゃあグレイ先生は?というと、

数学と化学が混ざったような教科なので、計算問題がほとんど。

そして、教科書を丸写ししろ!とでも言うような穴埋め問題です。


で、そんなグレイ先生の問題ですが、

授業と同様、試験も成績下位の生徒に合わせようとするので、

実は問題自体は、かなり簡単なんです。

1秒の勉強もせずに試験を受けて、

85点くらいとったことがあったほど。


私は頭の出来が悪く、才能よりも努力で点を取るタイプだったので、

どれくらい簡単なのか、少しは理解してもらえるかと思います。




そんな簡単な試験問題を解き続け、

表の問題が終わり、バッと試験用紙を捲って裏返しにする私。

まあ、試験問題は表だけかもしれませんけど、

仮にそうだとしても、終わるまで裏返しにしておこうかな、と思いまして。


で、案の定裏にも問題はあったんですが、

裏返す一瞬、妙な回答欄を発見したような気がして、

ン?何だこれ?と思いながらそこを凝視してみると、

その回答欄、最後の問題の回答欄だったのですが、その問題が、




「授業への要望と感想を書け」でした・・・




自殺行為も甚だしいわ!


たまにこういう問題を出す先生っていますけど、

こういう問題、ホント自殺行為ですよね。

何しろ問題文をちょっと変えると、

「授業内容の文句を、好きなだけ書け」と言ってるようなものですから。


しかしまさか、あのグレイ先生がこんな問題を出すとは・・・

その頃のグレイ先生、授業中に生徒一人がキレて以来、

なんか明らかに生徒を怯えるような目で見ていたのに、

よくこんな問題を出せたもんだ!ホント、その勇気だけは感心します。




まあ、だからって私は容赦しませんけど。


ということで、今回の復讐は、グレイ先生自身が機会を与えてくれたので、

ありがたくもそれを頂戴し、

先生の授業への不満を、

思いつく限界まで書いてあげることにしました。




時計を見ると、試験時間は残り20分ほど・・・

普段なら適当に問題の確認なんかを済ませるんですが、

この日の私は、残り時間全て、愚痴を書くことに費やしました。


とりあえず「もっと真面目に授業してください」から始まり、

「成績が下の方の人に合わせないでください」とか、

「生徒にいちいち相槌を求めないでください」・・・

「もっと周りの空気を読んでください」・・・

「試験問題をもっと真面目に作ってください」・・・




フーッ、やっと一段落着いたぞー!と思って顔を上げたときには、


狭い解答欄に、ギリギリ読めるような小さい字で、

数えてみると17個もの愚痴がズラズラと書いてありました。


いやー、好きなだけ書くか!とは思ったものの、

まさかここまでグレイ先生への不満が積もっていたとは・・・


成績が優秀だったからと贔屓され、特に怒られるようなこともなかった私ですが、

そんな私でも、これだけの不満を書けるんですからね。

これじゃ、生徒一人がキレるのも無理はない。




するとそこへ、グレイ先生が教室に入ってきました。

試験中なのに?と思うかもしれませんが、

この試験用紙、先生の手書きだったりパソコンで打ったりして作るので、

どうしても、誤字脱字が多いのです。


で、それで問題を解けない場合もたまにあるので、

それに答えるための、試験を作った先生への質問タイムというわけです。




いつものように、1人2人が、グレイ先生に質問し、

それを答える先生・・・




・・・で、これで終わりかと思いきや、この、グレイ先生、

カンニングしてないか?と確認するため、

生徒一人一人の解答用紙を除きこんでいます。


ここが「半男子校」じゃなかったら、

セクハラだと思います。




しかしここで「究極の2択」を迫られ、悩んでしまう私・・・




一つは解答用紙を表に戻し、何食わぬ顔で時計を見つめていること。

今選択するなら、一番無難な方法だと思います。




そしてもう一つは、裏返しにしたまま、黙々と答えを増殖させ続けること。

明らかに危険な行為で、

狭い解答欄に17個もの回答を書いた解答用紙を見せられた先生に、

いきなり試験用紙を奪われてもおかしくないです。


ただしこの方法、リスクがあるからにはそれ相応の見返りはありまして、

グレイ先生が、何も知らずに答え合わせを始めるよりも、

強烈な一撃後、じわじわとしたストレスを味わってもらうことができます。




うーん・・・どっちも魅力的だ・・・いやしかし・・・




グレイ先生の性格と、私の性格を考えると、選ぶべき答えは一つ・・・




覚悟を決めて、解答用紙を裏返しにしたまま、

明らかに悩んでるフリを続けました。


そんな私を気にも留めず、徐々に私の席に近づいてくる先生・・・




そして私は・・・恐らく一生、あの瞬間を忘れないだろう・・・




先生が私の隣に来て、私の解答欄を見て・・・




グレイ先生、そこで一時停止。




今まで淡々とした歩調で歩いては、生徒へのセクハラ行為を続けてきたというのに、

私のところでは、なぜかそのまま一時停止。

硬直してるのが気配でわかります。




しかしこれは・・・これは予想できた反応だ!

我慢しろ!と思いながらもやっぱり気になってしまいまして、

先生の表情を恐る恐る確認してみたところ、

普段狂気的な授業をしている先生の目が、

明らかにイっちゃってます。アッチの世界を覗いてます。




思わず噴出しそうになりながらも、試験中なのでそれを堪え、

ざまあみろ!と思いながら解答用紙に再度目を向けた次の瞬間、

今まで黙っていた先生が、突然口を開けてこう言いました。




グレイ先生「あー、最後の問題やけど・・・」


グレイ先生「答えは一つだけにしてくれ」




試験中なのに、思わず「は?」と声に出してしまう私。




いや、ホントに・・・思わず絶句ですよ。

いくら性格が腐っていると常に思っていたとはいえ、

まさかここまで腐っていたとは・・・




確かに試験中にこんな反抗的な悪戯をする私も私ですけど、

そもそも、こんな問題を試験に載せた先生が悪いんです。

いや、確かに生徒の反応が悪くて、授業をより良くしようとするのはわかりますが、

生徒の反応が悪いとわかっているのに、

なんで「授業の文句を書け」って問題作るかな?


そして何故、そこに書かれた大量の答えを否定するかな?




答えが多すぎると困ると思ったなら、

問題文の最後に、括弧書きで「(ただし、3つまで)」とでも書けばよかったはず。

それを書いていなかったということは、

いくらでも答えを書いてほしい!参考にしたい!という意志の表れです。

それをまさか、土壇場で拒否するとは・・・


この先生、とても教師とは思えません。




・・・あ、もしかしてグレイ先生、

就職組に責任の取り方を教えたいのかな?

「これが大人の責任の取り方だ!」とでも言いたかったのかな?




こんなことを考えてるうちに、先生自身は教室から退散してました。




後に残された私は、おばさんの乗る車に自転車ごと跳ねられ、

「何すんだ!」と車を睨みつけたところ、「ごめん」と手で謝られ、

そのままおばさんに逃げられて一人取り残された、

同期のサカモト君と同じような表情をしていたと思います。




しかし残り時間が僅かということに気付き、我に返る私・・・

このままの状態で試験用紙を提出しては、「教師命令を無視した」とのことで、

(ありえないほど横暴ですが)減点になる可能性がある・・・

なのでこのまま提出するわけにはいかないのですが、

そうなると、答えを一つに凝縮する必要があります。




ということで、残り時間5分は脳をフル稼働させ、

幸いにも、頭は文系に傾倒していた私。


「放っておいてください」の一言に、

グレイ先生に対する全ての愚痴を凝縮させました。




そして、「放っておいてください」を書き終えてしばらくすると、試験は終了。


終了すると同時に、前の席にいたモコに話しかける私。


manoyoshi「なあ、あの問題(授業への感想と要望)、最初いくつ書いた?」

モコ「ん?結構悩んだけど、7つくらいかなぁ?」




manoyoshi「マジで?こっち17個も書いたんやけど、全部消したわ」


この発言をかましたところ、モコは絶句してました。



うん、やっぱり私はB型だ。

無駄なことに労力使うのが好きなんだな。




そして話は飛んで、その三日後のことです。


その頃には、グレイ先生への反抗を忘れていた私。

もうとにかく、「テスト終わった!」ということしか考えておらず、

あとはその結果に、一喜一憂するだけ。


しかしグレイ先生が担当していた試験の解答用紙を返却する際、

あ、そうだ!あの復讐結果は!?と不意に思い出しました・・・




いくら精神的に腐っていても、相手は教師ですので、

特に「授業への感想と要望」の問題については、何か書いてくるはず。

それが例え、「放っておいてください」という要望でも。




なので私、試験を返却されるときはいつも以上にドキドキ・・・

たぶん「それは無理」なんて書いてあるんだろうな!とか、

もし「了解」の二文字が書いてあったらどうしよう?とか、

色んなことを考え、期待を不安が駆け巡る・・・




そしていよいよ出席番号が私の前であるモコが呼び出され、

クラス1位の成績だったモコが、100点じゃなかったことにショックを受ける横で、

私も名前を呼ばれる前から立ち上がり、先生の元へ歩み寄る・・・




何も言わずに試験を返却するグレイ先生・・・

そしてそれを無言で受け取り、チラッと点数を確認する私・・・

(ちなみに「いつも通りの点数だった」ということしか覚えてません)




席に着き、恐る恐る解答用紙を裏返しにすると、そこには、




赤文字で「?」の一文字が踊り狂ってました。




グレイ先生・・・それが大人の責任の取り方か?


責任の取り方なんて、人それぞれでしょうけど、

私はこんな大人にはなりたくありません。



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